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Research on Economy and Disability
学術創成 総合社会科学としての
社会・経済における障害の研究

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東京大学大学院経済学研究科 READ

書籍



松井彰彦・川島聡・長瀬修編著『障害を問い直す』東洋経済新報社
2011 年 06 月 24 日更新

障害を問い直す

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目次

はしがき
松井彰彦

序 章 社会の中の障害者――なぜ、「障害」を問い直さなければならないのか?
松井彰彦

1 社会現象としての障害
2 障害者の区分けと制度の隙間
3 経済学と障害学
4 障害のマイノリティ・モデルとゲーム理論
5 障害を問い直す

第1章 顔の異形(いけい)は「障害」である ――障害差別禁止法の制定に向けて
西倉実季

1 「異形(いけい)」を理由にした差別
2 障害差別禁止法と「障害の社会モデル」
3 アメリカとイギリスの障害差別禁止法
4 「障害者」という名付けにともなう問題
5 日本での差別禁止法制定に向けて

第2章 障害女性の貧困から見えるもの
臼井久実子・瀬山紀子

1 障害がある女性の貧困を課題化するということ
2 障害女性がおかれている位置
3 障害者と女性は「経済的困難」をどのように課題化してきたのか
4 女性が安心して暮らせる社会を展望するために

第3章 きょうだい――文化と障害
河村真千子

1 車の両輪という関係――発達障害者ときょうだい
2 文化的に障害を考える
3 障害とは――意味空間
4 親ときょうだいの温度差
5 文化的参加者としてのきょうだい
6 きょうだいは、親になってはいけない・・・けれど
7 それぞれの車を走らせるために

第4章 障害者制度改革の取組み――日本の障害者制度の課題
長瀬修

1 日本の制度の課題の一端
2 障害者制度改革の枠組み
3 制度の谷間の「障害者」
4 障害者差別禁止法の課題
5 制度改革の課題

第5章 「ふつう」の人の国の障害者就労
松井彰彦

1 就労格差
2 「ふつう」の人の国、日本
3 福祉資本主義と烙印
4 知的障害と烙印
5 烙印と「障害者」の狭さ
6 烙印の生成――帰納論的ゲーム理論
7 烙印の解消と就労
8 「ふつう」の範囲

第6章 知的障害の歴史――イギリスと日本の事例
大谷誠・山下麻衣

1 過去からの問いかけ
2 指標としての「経済的自立」と知的障害者(児)の選別
3 知的障害者(児)が「経済的自立」をするための諸方策とその含意
4 今日の知的障害者(児)をめぐる取組みと歴史的教訓

第7章 障害者は「完全な市民」になりえるか?
星加良司
1 「二級市民」としての障害者
2 「完全な市民」と互恵性の磁場
3 シティズンシップのエコノミーと障害者の位置
4 「二級市民」からの脱却の可能性
5 メインストリーミングという課題

第8章 ディスアビリティ経験と公/私の区分
飯野由里子

1 ディスアビリティ概念をめぐるトラブル――フィンケルシュタインは何に怒っているのか?
2 「第一世代」の何が問題だったのか? ――公/私の区分をめぐる問題
3 公と私の狭間? ――ディスアビリティの心理的・情緒的局面
4 公/私の定式化を捉え直す

第9章 差別禁止法における障害の定義――なぜ社会モデルに基づくべきか
川島聡

1 障害の定義に社会モデル?
2 英国社会モデルの意義
3 英国社会モデルの難点
4 米国社会モデルの意義
5 二つの用語法
6 再び冒頭の問い

第10章 障害等級を定めることの困難性
関口洋平

1 平等な社会保障と障害等級制度
2 集計の困難性――アローの不可能性定理
3 どこで等級を分けるか――視力による視覚障害等級分類
4 補償と責任――ドゥオーキンの規範論的アプローチ

第11章 「障害を定義する」ということ
坂原樹麗・佐藤崇

1 「障害を定義する」とはどのような行為か?
2 概念の緩さ
3 障害に気付くこと/気付かないこと
4 再帰的な概念としての「障害」
5 〈障害者〉の外へ

終 章 盲ろう者と障害学
福島智
1 チャールズ・ディケンズと盲ろう者
2 盲ろう者が経験する困難
3 障害をもって考えたこと
4 障害学との出会い
5 「文化」と「能力」の統合=「創造的コミュニケーション」という戦略
6 コミュニケーションと私にとっての障害学

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